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評価
現時点での課題
「暫定リスト」候補に5件が追加掲載
今後の取り組み
関係者よりコメント
『宇佐・国東八幡文化遺産』の「国内暫定リスト」入り審査結果について
世界文化遺産の候補となる暫定リスト入りをめざして、大分県及び関係5市が文化庁に提出していた「宇佐・国東八幡文化遺産」は、平成19年1月23日の文化庁の文化審議会 文化財分科会 世界文化遺産特別委員会での選定の結果、
「継続審査」
となり、今回の暫定リスト入りはなりませんでした。
世界文化遺産特別委員会は、現時点として、わが国の世界遺産暫定リストへの追加記載が適当とされるものと、さらに継続して同委員会が調査・審議すべきものと整理し、意見をまとめました。
「宇佐・国東八幡文化遺産」の評価・現時点での課題は下記のようになります。
評価
神々の信仰と仏教の習合(神仏習合)に大きな役割を果たした宇佐神宮をはじめ、天台密教の影響の下に展開した山岳信仰など、日本文化の基層に関わる有形・無形の信仰遺産が、宇佐八幡宮の荘園であった田染荘とともに今日に伝えられている稀有(けう)な資産である。日本人の信仰の基層を象徴的に示す神仏習合と山岳信仰と関わって形成された文化的景観が、信仰・儀礼・祭礼などを通じて現在に継承されていることから、価値は高い。
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現時点での課題
(1)主題及び資産構成
・
国内的には、宇佐八幡宮を中心とする信仰関連遺産として捉えた場合、他の提案の中に主題が類似するものがある。
・
祭神を勧請した他の神社と関連性についても検討が必要。
・
現提案書では、宇佐八幡宮と六郷満山など複数の主題が複合しているが、今後、世界遺産を目指す上でどのような主題が適切なのかについて十分な検討が必要。
・
特に、宇佐を中心とする八幡信仰と国東を中心とする六郷満山の信仰の在り方との関係が明確でないため、両者の関係について説明することが必要。
・
資産の名称についても再検討が必要。
(2)登録基準の妥当性
(世界遺産一覧表に文化資産を登録する場合の評価基準で、説明について検討が必要な事項)
・評価基準 ii)、iii)、iv)、v)の説明について検討が必要である。
ii)
建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、 ある期間にわたる価値観の交流又はある文化圏での価値観の交流を示すものである。
iii)
現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも稀有な存在)である。
iv)
歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、或いは景観を代表する顕著な見本である。
v)
あるひとつの文化(又は複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である。(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの)
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「暫定リスト」候補に5件が追加掲載
文化庁は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する世界文化遺産登録の国内候補を載せた「国内暫定リスト」に、
[1]富士山(山梨・静岡県) [2]富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県富岡市など) [3]飛鳥・藤原―古代日本の宮都と遺跡群(奈良県明日香村など) [4]長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎市など)
の4件を追加掲載することを決めました。
さらに、環境省と林野庁は、自然遺産候補として、[5]「小笠原諸島」(東京都)を追加記載することを決定しました。
政府は、文化遺産4件、自然遺産1件の合計5件をユネスコに追加申請し、6月のユネスコ世界遺産委員会で世界遺産暫定リストへの記載が決まりますが、各国提出のリストがそのまま認められるのが通例です。
選定理由について、文化庁は、「著名か、諸外国との交流など世界史的価値がある」と説明しています。富士山は、「日本を象徴する名山として、芸術・文学にも影響」・富岡製糸場は、「西洋の近代化の広がり、発展を示す」・飛鳥は、「中国、朝鮮半島との緊密な交流の所産」・長崎の教会群は、「国内外の建築技術の融合の見本」・小笠原諸島は、「独自の生態系や地形・地質をもつ」などの点が評価されています。
これで、国内の世界遺産候補は9件となりましたが、石見銀山遺跡(島根県)と平泉の文化遺産(岩手県)はすでに世界遺産登録推薦書が提出されています。
(小笠原諸島の追加記載に伴い、2007年2月16日修正)
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今後の取り組み
継続審査という判定ですが、引き続き、大分県、宇佐市など関係5市、宇佐神宮・国東半島を世界遺産にする会、国東半島・宇佐の文化を守る会が共同して、世界文化遺産登録の前提となる「宇佐・国東八幡文化遺産」の世界遺産暫定リスト入りをめざして、官民一体となり挑戦を継続します。
今回の審査により、評価されている部分や現時点での課題がわかりました。
評価されている部分は、日本人の信仰の基層を象徴的に示す神仏習合と山岳信仰と関わって形成された文化的景観が、信仰・儀礼・祭礼などを通じて現在に継承されていることです。
現時点での課題は、他の提案書の中にも主題が類似するものがあり、宇佐神宮と祭神を勧請した他の神社との関連性を明確にすること。また、宇佐を中心とする八幡信仰と国東を中心とする六郷満山の信仰の在り方との関係を明確にすること等を明記しています。
しかし、大切なことは、暫定リスト入りの結果に一喜一憂するのではなく、地域の歴史的・文化的資産の普遍的価値を尊び、これを守り、後世に伝えていこうとする地域の人びとの心であります。
「宇佐・国東八幡文化遺産」は、単なる神社等の建造物の集合体ではなく、宇佐神宮と国東半島を結ぶ八幡文化という文化を明確にして、神仏習合という日本の「和」の文化に大きな影響を与えた圏域ということを、しっかりと世界へ伝えることが大事であると考えます。
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関係者よりコメント
宇佐神宮・国東半島を世界遺産にする会会長:永岡惠一郎氏
「誠に残念だが、リスト入りの結果に一喜一憂するのではなく、地域の素晴らしい文化の情報発信を続けたり、相互の文化遺産の関連を調べ尽くしたりするなど、さらに活動を推進したい。」
大分県知事:広瀬勝貞(宇佐神宮・国東半島を世界遺産にする会;特別参与)
「大切なことは、地域の歴史的・文化的資産の普遍的価値を尊び、これを守り、後世に伝えていこうとする地域の人びとの心であります。県としても、引き続き、宇佐・国東八幡文化遺産の世界文化遺産登録という大きな目標に、皆様と共に取り組んでいきたいと考えております。」
宇佐市長:時枝正昭(国東半島・宇佐の文化を守る会会長)
「大変残念な結果となりましたが、今後も暫定リスト入りをめざして、引き続き官民一体となって取り組んでいきたいと考えておりますので、皆様方のご支援を賜りたいと願っております。」
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